「捨てられない思い出」の扱い方
(2021年1月 ブログ投稿)
さて、前回お話した断捨離ワークは、
実際にモノを捨てながらエネルギーを整理していくものですが、
今回は
直接関連している「モノ」がない、
「思い出」についての扱い方をお話します。
(アタシが取っておく思い出はここに入る分だけ!!)
「できれば手放したいのに捨てられない」思い出は、誰にでもありますよね。
あるいは、何かのきっかけで
ずっと忘れていたような苦い思い出、
辛い思い出が浮上してくることもあります。
特に前回お話したようなワークをしていると、
そういった「浮上案件」が出てくることがよくあります。
それは、
ワークによってエネルギーが空いたり上がったりすることで、「対処できる余裕」ができるからです。
そして実際は「形のあるもの」よりも「形のないもの」の方が片付けるのが難しいといえます。
とはいえ、
「思い出」自体をコントロールすることはできませんし、
出来事そのものには本当はあまり意味はありません。
問題は、そこに付随する「感情」です。
そもそも、良い思いや良い感情が付随している思い出なら、特に手放したいとも思いませんし、
それでいいですよね。
あるいは
特に心を揺さぶられるような感情が乗っていない、「単なる思い出」なら、
思い出してもただそれだけなので、
そのままさらっと流していくことができますから、気にすることもありません。
問題は
何らかのネガティブな感情が付随していたり、
こだわりが残る思い出です。
そういうものだからこそ、
「(あまり思い出したいことではなかったのに)思い出してしまった」
と感じて、
しばらく頭から離れないこともあります。
でも、忘れていたのに浮かんできたなら、
それは
「それを手放していけるタイミングがきた」
ということができます。
なぜならば、
私たちの脳は「対処できないものは思い出せない」
ことになっているからです。
特にトラウマのような思い出は、
対処できる状態でない場合には思い出すことができません。
浮上してきたならばそれは、
片付けられるだけのエネルギーが出てきた、ということ。
しかも思い出しても以前のような感情は出てこず、
感情的には穏やかである、ということなら、
とても良い癒やしのプロセスを辿っているといえます。
もちろんなかなかそういうパターンばかりとはいえないので、
感情が揺さぶられたり、当時の感覚が蘇ってくる場合もあるでしょう。
そうであっても、
記憶の彼方にあったようなことが浮かんできたのなら、
自分自身が変化、成長していくプロセスであることは間違いなく、
手放して、片付けていけるタイミングがきたのだ、
と考えられると良いと思います。
それはとても良いことですから、
否定したりパニックになったりすることなく取り組んでいきましょう。
(いつやるの? 今だニャ)
では、
そんな思い出が出てきた時、私たちは何ができるでしょうか?
(1)そのまま眺めておく
まずはそのまま、ただそのまま時間とともに待つ、です。
それは「思い出」ですから、もう「終わったこと」です。
今、あなたの目の前では「何も起きていません」。
それは海の底から泡が上がってくるように、
ブカブカと上がってきて、やがてはポン、と消えていきます。
ですから、
それをただ眺められるのであれば、それが一番です。
「そうか、そんなこともあったなぁ・・・」
「あの時は辛かったな、苦しかったな」
ただそうやって眺めて、流していきます。
それで済むなら、それでおしまいです。
(2)一旦書き出して、整理してみる
浮かんで漂うのをただ眺めていることができない場合。
一旦書き出してみましょう。
誰が見るわけでもないので、
どのように書いてもかまいません。
時系列で書いてみても良いし、
当時の感情や思いを書きなぐっても良いし、
言葉でうまく書けないなら色鉛筆で何かを描いても塗ってもOKです。
とにかく頭の中にあることを紙の上に出してみます。
書き出したら
「これは終わったこと」
と意識して、
その紙を破るか、燃やします。
(燃やせるならその方がベターです。
くれぐれも火の扱いや換気には気をつけてください))
そしてゴミに捨てるか、燃やした灰をトイレに流して
「さようなら」
してください。
そして最後に、
「私はこの代わりに新しいポジティブなエネルギーを取り込みます」
と宣言しましょう。
(3)五感で感じて、手放すイメージワークをする
もう一つ、別のワークもあります。
「思い出」を五感で感じてみるワークです。
その思い出を色で表すとしたら、何色か?
形はどんな形?
匂いはどんな匂い?
どんな音がする?
触ったらどんな感じ?
これをイメージの中で味わいます。
おでこに手を当ててイメージをするとやりやすいです。
そしてそれを「手放す」イメージングをします。
イメージでやるのですから何でもアリです。
魔法を使って光で消してもいいし、
風船のように宇宙に飛ばしたり、
海に流したり、
ゴミ収集車に登場してもらって回収してもらったり
何でもよいので、
自分の中でしっくりくるイメージをしてみましょう。
捨てるワークと同じで、
いざ手放そうとしたら、
「なんだかまだ手放したくない」と感じるかもしれません。
それならそれでOKです。
しばらくそのままにしておきましょう。
その時に捨てられなくても、
このワークをしたことによってその思い出についての「立ち位置」は変わっていくので、
やがては何かが変化していきます。
前ほどは気にならなくなるかもしれないし、
しばらくしたら「やっぱり捨てよう」と思うかもしれません。
思い出した時(気になった時)に、また同じワークをやってみてください。
(ちょっとずつでもいいよネ)
いかがでしょうか。
誰でも、あまり思い出したくないような思い出、
感情的にとても辛かったり納得できなかった思い出を持っていますが、
それが心の中でどれくらいの影響を及ぼしているか
ということが私たちの心の健康に影響を与えています。
「心の数だけ現実が存在する」
と言われているように、
実際の出来事は1つでも、
人によってその出来事は全く違うものになっているということです。
あなたがずっと引きずっているその出来事は、
もしかすると他の人からしたら何の意味もない、
些細な出来事だったかもしれません。
しかもそれはもう「終わったこと」。
でも、私たちの脳は時間の概念がないので過去を認識しません。
そのため、意識の中に持ち続けてリフレインしていればしているほど、
「今」のこととして背負い続けてしまいます。
だからこそ、本当の意味で荷を下ろすには、
「終わったこと」として認識するためのワークが必要になります。
今日ご紹介したやり方は、
顕在意識よりも潜在意識の方に働きかけられるワークですので、
本来は対面のセッションで誘導してやっていくワークです。
でも、セルフワークでもやってみることができますから、
「思い出の片づけ」をしたいと思った時にはやってみてください。
何回やっても構わないので、
一回でうまくいかなくても気にしないでくださいね。
少しずつでもやればやっただけ、いずれは結果が出てきます。