スピリチュアルの罠
(2020年5月 ブログ投稿)
最近はスピリチュアルという言葉もかなりメジャーになり、
10年前と比べると明らかに、
エネルギーや魂についての話題も増えています。
スピリチュアルな話題を普通に、
当たり前の話題として話せるような世界に進んでいることは、
とても素敵なことであり、
世の中としては良い方向に行っていると感じていますが、
今日はあえて少しシビアな話をしようと思います。
『罠』にひっかからないために必要な視点
です。
長いので、興味のある方だけ読んでください。
人生という名の自分の道のりに、
「これでいいのかな…」
「こんなはずでは…」
「なんでこんなことに…」
と思うような状況があって、
ある種の救いを求めている場合や、
「どちらの方向に行ったら良いのかわからない」
という時、
『スピリチュアルアドバイス』
にも、つい頼りたくなりますよね。
もちろん、
良いアドバイスをしてくれるヒーラーさんもたくさんいますので、
全てのスピリチュアルアドバイスを否定するものではありません。
そこはご承知おきください。
良いアドバイスを参考にするのは、もちろん有益なことと思います。
でも。
あくまでもそれは、
「参考にする」
ということです。
もしその「アドバイス」をくれる人が、
命令をしたり
脅してきたり
こうでなければならない、
こうしなければならない、
という態度であれば、
注意してください。
迷っている時は誰でも、
「こっちに行きなさい」
「正しい道はこちらですよ」
と言われる方が楽です。
つい、そういった『押しの強い人』に頼りたくなります。
誰かに言われたことを聞いてそれを実行するだけの方が
考えなくてよい = エネルギーを使わなくてよい
からです。
でも、自分の人生の方向は自分で決めるものであり、
どんなに偉い人や素晴らしい人からの言葉であっても、
「誰かの言う通りにすれば良い」ものではありません。
自分以外の誰かが決めて良いものではないのです。
(たとえ親であっても、です)
「スピリチュアルアドバイス」を提供している人ならば
『神さまや天使、ガイドスピリットがそうに言っているんだ』
と言うかもしれません。(そういう場合が多いでしょう)
でも、
それを鵜呑みにする前に、まずは冷静になりましょう。
そもそもそれは本当かどうかわからないわけです。
あなたには見えないのですから。
言っている方も、
本当に見えたり聞こえているかどうかは定かではありません。
もし本当に見えたり聞こえたりしていたとしても、
その存在は残念ながら、『神さまや天使のフリ』をしているだけのものかもしれません。
(実際にそういう場合もありますので)
さらに。
たとえば『神さま』がいたとして。。。
本当の神さまやガイドは命令なんかしません。
こうしなければあなたは救われない、
なんて言いません。
神さまの視点から見たら私たちの選択なんて、
どちらでもいいことばかりだからです。
究極を言えば、
「私たちが何をしようが、なんでもいい」
のが神さまです。
そもそも、
『神さま』がそんなに狭い了見であるはずがないではありませんか。
少なくとも私は、
指図をしたり、言うことを聞かないなら罰するだの、
アセンションできないだのと脅す「神様」は必要ないと思います。
神さまから見たら、
私たちが失敗していることなんて、大したことではなく、
それは皆「経験」です。
『うまく行かないことで学んでいる』
という点で見たら、
私たちは『常にうまく行っている』のです。
いつの時代にも、どのレベル(人間であれ、天使であれ)でも、
信用できる存在とそうでない存在がいます。
恐怖を与えるようなことを言って、
「こういう風にしないとあなたの魂は救われない」
とか、
「このままではあなたはアセンションできない」
と言ったり、
魂の成長や前進のためには
あれを買う必要がある、
これを使う必要がある、
と『指定』する
あなたは選ばれた人だから、
周りの人は理解できない、
あなたが波動を上げたから周りはついて来られない、
だから理解されなくても仕方がない、
と言う。。。
そんなことを目の前にしたら、
「あれ?おかしいぞ??」
と冷静になりましょう。
もちろん、良い意味で人生が切り替わる時にも、
自分の周りが大きく変化することもありますし、
それを周りにはなかなかわかってもらえなかったり、
変な心配をされてしまうこともあるかもしれません。
一概にはいえませんが、
だからこそ、
あまりにも強引に引っ張られる感じがあるなら
冷静に考えてみる必要がある、
ということなのです。
アドバイスは、
人間でも神さまでも天使でも関係なく、
誰からのメッセージであっても
「有効かどうか」は同じです。
有用なアドバイスは人間でもしてくれる人はいますし、
天使やガイドからだと言われても、無用なアドバイスもあります。
そもそも、
なぜ同じことを人間から言われた時には受け入れないで、
見えない存在からのメッセージだとまことしやかに信じてしまうのでしょうか…?
おかしな話ですよね。
見えない存在を「過大評価」しないようにしましょう。
同じことを人間の友人や知り合いから言われてもその通りだと思いますか?
これが大事なポイントです。
そしてもし本物のスピリチュアルヒーラーだったら、
ことさらに見えない存在が見える、聞こえる、
というような「アピール」はあまりしないはずです。
本当の実力がある人は、謙虚で静かであり、強制などしません。
もし「アピール」してくるのであれば、
「要注意」ということです。
(その道、ほんとに大丈夫?)
では、何故そういう罠に引っかかってしまうのでしょうか。
それは、精神面が弱く、
建設的批判力が足らないからです。
建設的批判力が足らないと、
物事を冷静に考えることができず、理論的に考えることができません。
そして感情面も弱いため、押しの強い人、すごそうな人に
「認めてもらいたい」
という感情に負けてしまいます。
「自分は頭が良い」と思っているような人は特に、
「だから私は騙されたりしないし、大丈夫だ」
というエゴもプラスされて、罠を見抜けなくなる、ということもあります。
「私が心を惹かれるのだから本物のはずだ」と思ってしまうのです。
最終的には、
それを選択し、そちらに進んだ自分が
「ハッピーなのかどうか」
を考えることが大事です。
ハッピーなら、
理由なく、理屈なくハッピーであり、
難しいことはさておき元気で明るいのです。
「なんだか最近元気そうだね」
そうに言われるくらいなら、大丈夫ですよね。
もちろん、不幸探しをし続けているならそうにはなりませんが、
ヒーラーのアドバイスを聞いて何かを変えたり新しい行動を取ったとして、
そちらに進んでいることが自分にとって本当に良い方向なら、
これをしないと幸せになれない
(これをやれば幸せになれるはずだ)
とか
私の人生はこの道で正しいはずだから大丈夫だ
(だから苦しくてもこの道でなければならない)
とか、
そういう理屈は抜きです。
ではどうすればよいのか、
ということの答えを言うならば、
『無条件に、ただの自分の存在をOKと思えるようになる』
ということだけ。
それが本当の自己肯定であり、
自分の人生にOKを出す、ということです。
スピリチュアルなヒーリングの道に進み、
魂の試練とか魂の約束なんてものを果たさなければならない、
なんていうことはありません。
結局それは、
『何かをしないと(成し遂げないと)自分をOKにできない』
というところから抜け出せていないのです。
何もしていなくても
何者でもない私でも
自分をOKだと認められること。
本来の自分にOKを出せていれば、
人生の選択を誰かにゆだねることもなくなりますし、
何をしていても「私の人生はダメだ」とはならなくなります。
もちろん、
「それがうまくできないからスピリチュアルなアドバイスを求めているのに」と思うかもしれません。
でも、今日書いたような罠に引っかかってしまっては、思っていた結果はいつまでたっても得られません。
誰かに認めてもらうためにやろうとしていないか?
よく考えましょう。
そもそも、「何者か」にならなければ人生は落第、
なんていうことはありません。
なぜそんなに「何者かになりたい」のか?
それを考えましょう。
それがあれば自分をOKにできる、というのは、
条件つきの自己肯定であり、
それは自己肯定ができているとは言いません。
本来の自分のことを大事にできていない、
ということを解決していく必要があるのです。
もう一点。
『あなたがやらないと、家族もご先祖も救われない』
これも要注意です。
こういう話題も一つの「罠」です。
そんなことは全くありません。
あなたはあなたなりに一生懸命やってきたし、今もやっている。
それで充分良いのであり、それ以上やりようがありませんよね。
ご先祖様がどうのとか言われる筋合いはないのです。
家族もご先祖も、
誰もが自分の問題は自分でやるしかなく、
解決の道は他にありません。
自分以外の誰かが代わりにやってあげることなどできないのです。
もちろん、
何かしら自分が取り組むことが、結果として家族みんなの助けになったり、
良い影響を及ぼすことはあります。
でも、あなたは自分のためにやるのです。
一番の理由が『家族のため』になるのは違います。
そして十分頑張って、それでも補えないなら、
それは仕方がないことですし、
自分以外の人の人生に責任を負うことはできません。
つまりご先祖様たちにはそれぞれ新たに生まれ変わって自分の問題をやっていただくしかありません。
魂は人間としてこの世界に来ている間にしか、成長できませんし、
自分の問題は自分でやるしかないのですから。
だからみんな、何度も生まれ変わっては、学んでいるのです。
(自分のことは自分でやろうぜぃ 何度でも生まれ変わっていいんだし♪)
辛いことも悩みもうまくいかないこともひっくるめて、
そのまま受け入れていける自分を目指しましょう。
「その方向」をしっかりと見つめていれば、
やみくもに「見えない存在」に頼らずとも、それはできるようになるのです。