失敗を続けようとするエゴ
(2019年11月1日 ブログ投稿)
誰でも、
「うまくいきたい」
と思いながら生きている。
何かに取り組んでいたり、
プロジェクトがあったり、
あるいは恋をしていたり。
仕事でも、人生でも、
「うまくいきたい」と思って、
それを強く思っているとして、
ではなぜうまく行かないのか?
なぜ失敗を繰り返すのか?
と、思うかもしれません。
「失敗は成功の元」
という言葉があります。
確かにそうです。
失敗からきちんと学び、間違いを修正できるならば、
失敗は成功の元です。
しかし、
失敗から学べないならば、
修正できないならば、
残念ながら「成功の元」にはなりません。
失敗を繰り返すことを選んで(好んで)しまうようになるのです。
もし、
うまく行かなかったことが
うまくいくようになったなら、
必ず「何か」が変わっています。
つまり、
うまく行かなかった時の自分には、
失敗をするだけの何かがあった、
と、
いわゆる
「ダメだったところ」
を認めることができて、
そこを変える、
という行動ができた場合に限り、
「うまくいくようになる」
のです。
スポーツ選手が新しい技に挑戦しているとイメージしたらわかりやすいかもしれません。
何度練習をしても、
フォルムを身につけられていなければ成功しない。
うまくできていないところを「修正」できなければ成功しない。
修正できた時、ようやくうまくいきます。
さて。
「うまく行かない」と悩んでいながらも、
本質的には何も変えていない、という場合があります。
だからといって、
「私は変えないぞ〜」
と意思表示をしているわけではありません。
むしろ逆です。
「変えたふり」はやっています。
「私はこんなに頑張っている」
と周りにアピールしています。
でも、実際は、
本質的には変えていません。
一番変えないといけないところを変えていません。
それがバレないようにするために、
変わろうとしているフリ、
変わったかのようなフリをして、
「こんなに頑張って変えようとしている」
を表現しているのです。
その結果、
「やっぱりうまく行かなかった」
を繰り返します。
そういうことをしているのは、
わかる人にはわかってしまうのですが…、
何よりも自分自身を騙すことができていれば、
その人にとっては、
この行動は「成功」していると言えます。
「なぜそんなことをするの?」
と思ってしまうかもしれませんが、
認めたくないもの、
見たくないものから遠ざかるには、
そうすることが一番であることを、
私たちのエゴはちゃんとわかっているのです。
このプロセスにより、
どんなエゴを満足させることができるのでしょうか。
「こんなに頑張ったのにダメだったんだから仕方がない」
「こんなに頑張ってもうまくいかないのは、
それだけ難しい問題なのだから(私の責任ではない)」
という想い。
これが強くなれば、「変わらない」ことを正当化できてしまいます。
そしてこれを繰り返すほどに、変わることが難しくなってしまうのです。
では、どうなったら本当の意味で変われるのでしょうか。
それは、
「私の中には本当はうまく行きたくない自分がいて、
それを見ないようにしていたことが物事を複雑にさせていたのだ」
と受け入れられた時。
「修正ポイント」があることを受け止めて、
「そこを修正すればよいのだ」と腑に落ちた時。
うまくいかない、を繰り返した分だけ、
そこを受け入れるのは難しくなってしまいますが、
勇気を出して自分の「修正ポイント」を見て、
受け入れられた時に、
「本当の変化」はやってきます。
そして、
「うまくやれた!」
という成功体験ができると、
「きっとうまくやれる」
という「刷り込み」をしていくことができます。
そういう意味では、
小さなことからでも、
「できた」という感覚を積み重ねることが大事です。
「いつも私はダメだ、ほら、こんな風に」
という想いではなく、
「私はきっと大丈夫」
という想いを持ち続けていきましょう。
自分に自信を持たせてあげることが大切です。
「今までできなかった」のは、
「あなたがダメだから」ではありません。
「今までできなかった自分」に優しくなりましょう。
本当は、あなた自身が自分を責めなければ、
誰もあなたを責めることはないのです。