現状を把握し、「解決策」にフォーカスする
(2022年 9月 ブログ投稿)
私たちは、
自分の「現状」に対する認識が甘い傾向にあります。
自分の「現状」を客観的に把握するのは、実際には色々と難しいものです。
しかしそれをきちんと把握しなければ、
何をどう改善すればいいのか、どこを変えればいいのかが見えてきません。
自分は(自分の世界は)こうなんだ、
という強固な思い込みが自分を追い詰めている、
ということも少なくありません。
先日ご相談に来られた方は、
「一生懸命気分を上げていないと、
気持ちが落ち込んでしまい、鬱になりそうだから怖いんです」
と言われました。
つまり、
「気分を上げよう上げようと頑張っていないと、
鬱になってしまいそうなのが自分である」
と思っているわけです。
そこで私は
「それは既に鬱ですよね…?」
というお話をしたのです。
「鬱にならないようにしよう」とやっているということは、
「自分はまだ鬱ではない」という認識です。
しかし、必死に頑張らないと「鬱状態になってしまう」
というのであれば、それは実際には既に鬱なのです。
それを認められないが故に、
間違った方向でがんばってしまっていて、
自分をより追い詰めることになってしまっていたのです。
彼女は
「鬱にならないようにしなきゃ、と頑張っていたけれど、
もうこれは鬱なんだとわかったら、すごく楽になった」
と言われていました。
鬱状態なら、
自分をこれ以上「頑張らせる」ことはしない方が良いのだ、
ということは知っていたのです。
「がんばらなきゃ、がんばらなきゃ」ということで、
彼女はより追い詰められていたのです。
誰でも、時と場合によっては鬱状態になることがあります。
そういう経験がない人はいません。
鬱状態になれば、色々なことが気になりすぎたり、
不安になったり、やる気が出なくなったり、
人と接することが怖くなったり。
当たり前です。
そこを無理に頑張ったら、その状態は悪化してしまいます。
風邪を引いたのに風邪だと認識せずに動き続けていたら、
風邪は悪化するだけですよね。
それと同じです。
でも、風邪を引くのは悪いことではありませんよね。
鬱も同じです。
鬱になったことを「悪いこと」「ダメなこと」としてしまうことが、
より自分を追い詰めることになってしまうのです。
(やる気…が出ないといかんのか?)
自分の状態がなんだかわからないが故に混乱し、
苦しんでいる状況は他にもいろいろとあります。
例えば、
最近は「大人の発達障害」が話題になることが増えていますが、
「人の気持ちがよくわからない」
「コミュニケーションがうまく取れない」
という悩みの中で、
実際にはADHDだった、アスペルガー症候群だった、
ということがわかることがあります。
するとその現状を把握できただけで、随分と気持ちが楽になる方が多いようです。
「繊細さん(HSP)」もそうですよね。
HSP(ハイパーセンシティブパーソン)だということがわかると、
「そうか、だから私は苦しかったのか…」
という一定の理解をすることができます。
そう、
まず自分の今の状態を正確に把握することは、とても大事なことなのです。
(「挟まりそう」なのではありません。
すでに挟まっています ←現状)
ただ、ここには「罠」も存在しています。
「私は〇〇だ」ということを
「都合の良い言い訳」に使うことができてしまう、
ということです。
「私は○○だから」
「私はこんなに辛いんだから」
仕方がないんだ、
周りに理解してほしい、
ということばかりを主張していても、
実際には思うように問題は解決していきません。
自分軸に立って、
「自分がどうすれば問題を解決できるのか」
を学ばない限り、
「苦しい状態」を変えることはできないのです。
以前、ワークショップで
「大人のコミュニケーションの悩み」というテーマをやりました。
人間の悩みの9割はコミュニケーション、といわれます。
だからこそ、
ご相談に来られる方の悩みもほとんどの場合、
コミュニケーションや人間関係が関係しています。
先ほど書いたように、まずは「現状把握」が大事。
理解が進むと、気持ちはずいぶんと楽になるからです。
でもそれだけでは問題は解決しません。
鬱も、コミュニケーションの問題も、
「それなら仕方がないからそのままで良い」
わけではないからです。
大事なのは、
「ではどうするか」
ということ。
鬱から抜け出していくには、
コミュニケーションをうまく取れるようにするには、
自分がどのようなことに取り組んでいけば良いのか、
ということです。
一方で、現状を正しく把握しないと、
解決策は間違ったものになってしまいます。
だからこそ、
まずは現状を把握し、その後に適切な解決策を模索していく、
というプロセスが必要になります。
(間違えないようにしようネ)
ホメオパシーは、
「薬の代わり」「病院の代わり」と思われることが多いですが、
実際には精神感情面の微妙な問題を扱うことが多いです。
このブログをお読みくださるみなさんは、
すでにお分かりのことと思いますが、
体の病気の根本には必ず精神感情面の状態が関係しています。
カウンセリングだけでは解決しない方が多いのはなぜかというと、
「こうすればいい」ということがわかったとしても、
それをする「エネルギー」が得られないからなのです。
ホメオパシーのレメディは生体のエネルギーを上げていくので、
行動や意識を変えて行くためのエネルギーを得られます。
それによって、
内側でも外側でもアクション(行動)を起こすことができるようになります。
するとより問題解決がたやすくなるのです。
そのため、
「ホメオパシーをやったらいつの間にか人間関係の問題が解決した」
ということが起こるのです。
(もちろん、アプローチの仕方にもよりますが…)
病気が治っていくということは、
精神感情面のバランスが取れていき、より健康になっていく、
人は、心のバランスが崩れれば
誰でも「コミュニケーション障害」に陥りますし、鬱にもなります。
鬱でなくても、
HSPやADHDなどの方はどうしても繊細なので、
心のバランスは不安定になりがちです。
不安定だからこそバランスを崩しやすいし、
バランスを崩しやすいから不安定である、
ということもできます。
でも、「自分の個性」としてそれを捉えることもできます。
悪い側面ばかりではないはずだからです。
良い面をより前面に出して生きていけるようになるには、
やはりまず自分の特性と現状をしっかりと把握し、
「ポジティブな形で使えるようになる方法」
を身につけて行く必要があります。
うまく活用できるようになれば、
うまくコミュニケーションができるようになり、
人間関係もスムーズに心地よくなっていき、
結果として悩みも減っていくはずなのです。
現状を把握することは、良い解決策を導き出すために使うものです。
逃げる姿勢を取ってしまうのではなく、
「どうすれば自分の人生をより良くしていけるか」
という方法を探ることにシフトしていきましょう。
目線さえ変えれば、それは手にできます。
解決策を模索する方向にフォーカスできるようになってください。