自分の影を探してみよう
※この記事は過去ブログでアップしたものを一部訂正したものです。(初稿2011年2月)
人間はいつでも、
「自分の想い通りに物事が進めば良いのに」と思ってしまいますが、
残念ながらそうはいきません。
そして「イヤだなあ」と思うことや、「気になること」を避けようとしたり、無理矢理変えようとしてしまいます。
私のお勧めの本に、
『病気が教えてくれる、病気の治し方』という本があります。
(ヘルスケアコラム「病の意味」を参照のこと)
この本には、「病とは一体何者なのか」ということが非常にわかりやすく書いてあります。
その中に
「人は拒んだものと最も深く関わることになる」という一文があります。
ある本質を避けようとすれば、必ずその本質が自分に返って来る。
つまり、拒否すればするほど、それは大きくなり、「受け入れる」ようになるまでそれは続くことになるのです。
わかりやすく拒否することだけではなく、
「どうにかして変えよう」と思うことも、「拒否」の1つです。
「あるがまま」を拒否し、
自分の気に入る、受け入れられる形に変えてしまおうとしているわけです。
でも、残念ながら、
そうしようとすればするほど、「うまくいかない」という現象が起こります。
それでももかげば、もがいただけ更にその影は大きくなり、それを避けようとすれば余計に辛くなります。
恐ろしいほどの悪循環です。
でも、
「自分にとってイヤな存在
は、自分の成長や気づきのために「課題」を目の前に提示してくれている、大きな大きな「先生」です。
(病気も症状もその1つです)
そこに「向き合わなければならないものがあるよ」と教えてくれているのです。
もちろん、一旦はそこから逃げることもできます。
無理矢理闘って、つぶすことも出来るかもしれません。
でも、課題はそのままそこに残っています。
クリアーしたわけではありません。(つぶしても不死鳥のように蘇ります)
避ければ避けた分だけ大きくなるので、次にはもっと大きな影が目の前に現れます。
つまり「気づくまで」大きくなるのです。
でもそれは、誰かが嫌がらせで見せているのではなく、
自分自身が自分に気づいて欲しくて、ある意味「わざと」そうにさせているのです。
なぜなら、本当の自分は、自分のことを良く知っているから。
そして自分が何に気づかなければならないかを、一番良く知っているからです。
でも、人間の顕在意識は、簡単に自分に嘘をつきます。
一番騙しやすいのは実は自分自身なのです。
全然大丈夫じゃないのに「大丈夫」と言う。
本当はイヤなのに「いいのよ」と言う。
「出来る自分が欲しい」から、「できる」と言う。
(こんなのは日常茶飯事かもしれませんが…)
だから、キネシオロジーでは筋反射を使います。
体の反応は嘘をつかないからです。
人は、自分の学びのために一番善い状況を自らの手で創り出し、本来の自分とかけ離れてしまった自分を統合させようとしているのです。
一方、鏡のように自分を映し出してくれる「課題」ですが、時によっては反対の意味として現れることもあります。
つまり、「全ては自分だ」と思いすぎているような状況では、
「本当にそれもこれも自分を映し出しているか?」
ということを問うような出来事も起こり得ます。
誰かに「あなたはこうだよね」と言われた時、
「本当にそうかな?
と考えてみましょう。
もしかしたらそうではなく、
そうに言っている人が自分を通して「その人自身」を見ているということかもしれません。
その問題は「私の問題」ではないのかもしれません。
このような場合は、自分が反対側に偏りすぎたことを示しています。
どちらも「フェイク」であるという点では変わりありませんが、
気づきのポイントが反対になっています。
これがどちらなのかを見極めるのは、難しいことです。
「あるがまま」を素直に見つめられるようになるしかありません。
世の中もっとわかりやすければいいのに…と思いますが、わかりにくくしているのは、実は私たち自身なのです。
もし「ぜんぶわかりやすく」すべてのフェイクを取ってしまったら、どうなるのでしょう?
おそらく私たちの殆どが、「耐えられない」のでしょう…。
だからこの世界では、エネルギーをそのまま見ることができないのです。
エネルギーは目に見えないことになっていますよね。
最近は感じられる人も増えましたが、それでもやはり、都合の悪いことは隠そうとするのが人の常です。
私たちがそういう状態だからこそ、わかりにくくしてもらっている世界なのです。
結局は別の形で表現しているわけですから、実は何も隠せていないのですが。。。
なかなかそこは受け入れがたいのです。
この本の一番最後の章に
「自分を改善するとは、あるがままの自分を見ることだ」とあります。
ただ「見る
だけ。
それを認められれば良いのです。
でも、その1つ1つに私たちは「意味付け」をしてしまうが故に、ありのままを認められなくなっています。
でも
「それに意味づけをするのはその人自身であり、その出来事そのものには何の意味もない」
とあります。
つまり、「それを影にしてしまうのは、自分自身」なのです。
もし今度辛いことがあったら、
そこに投影されている「影」を探して、見つめてみましょう。
それが影であることに気づくことができたら、受け入れることができ、統合できるかもしれません。
それは私たちが健康になるため、自分を取り戻すための「大きな一歩」なのです。
それができたら、課題は1つクリアーになります。
宿題を一つ終えたことになり、ステップアップできます。
生きている間中、課題は次々とやって来ますが、
大きな宿題であればある程、本当は早く終わりにしたいですよね。
そのためのヒントとして、覚えておいてください。