自分の選択を疑ってみる時
うまくいかないことが続いている時、
大抵の人は自分の選択に自信がなくなるものですよね。
しかし、
逆のパターンに陥る人もいます。
うまくいかないことが増えれば増えるほど頑なになり、
自分の考え方、やり方に固執してしまうのです。
今回のお話は、
自分の選択について、
自分の考え方について、
疑ってみる必要がある時についてのお話です。
大前提として、
自分の人生は自分で決められるし、自分自身が決めて歩むものです。
自分の思うように生きて良いのですし、
それをできないで右往左往しているよりは良いかもしれません。
しかし、
だからこそ、「結果」も自分が受け入れるしかありません。
うまくいかないことが続くのなら、
その「結果」を受け入れて、
自分の選択(感覚)に少し疑問を持ってみることも大事です。
失敗は人生につきもの。
失敗しない人などいません。
大事なのは、失敗した経験から学び取ることができるかどうか、
経験を「糧」にできるかどうか。
どう学び、次に繋げるか、ということです。
それができたかどうかの差は、
最初は少しの差であっても、
年を重ねるごとに大きくなっていきます。
殆どの場合、
気づくのは、差がかなり大きくなってからです。
なぜなら、
自分の考えに固執している人は、
それが「正しい」と思っているので、
なかなか「そこ(正しいと思っていた部分)を変えないといけないのだ」
とは気づけないからです。
失敗から学べないでいると、
失敗を素直に受け入れられなくなります。
ごまかすようになり、改善点を見つけるよりも
「でもあそことここは良かった」
とおかしなポジティブシンキングになってしまいます。
でも、
失敗したからうまくいかなくなるわけではないのです。
経験から学び、それを糧にしていけないからうまくいかないのです。
なぜそんなことになってしまうのでしょうか。
それほどまでに、
実は「うまくいく」のが怖かったり、
うまくいかないやり方を続けてきた今までのエゴを手放したくない、
という想いが強いのです。
このような場合、
せっかくうまく行きそうな選択をした時には、
逆に
「これはやはりまた失敗するやつではないのか」
という疑惑がムクムクと持ち上がり、
不安が出てきて、
そこから遠ざかってしまいます。
「うまくいかない」選択が、「安全」に見えてしまうのです。
自分の好きなようにやる、
自分の感覚を尊重する、
というのは、
大事なことですし、それを選択し続けるのも勇気が必要です。
一方、
自分の思いを優先しがちな人にとっては、
自分の感覚を見直して、
今までうまくいかなかったのだから変えてみよう、
と切り替えることにかなり勇気が必要になります。
でも、それができたら、
ようやく大きな変化が生まれる可能性は高いのです。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
以前、私の先生が教えてくれたエピソードをご紹介します。
「何をやってもうまくいかない」
と訴える人に、
「それなら、今日からは自分が思う方と反対の選択をしなさい」
とアドバイスをしたのだそうです。
「すごく難しいと思うけどできますか?」
と先生が訊ねると、
「やります」
とその人は言った。
そして彼女は本当にやったそうです。
全て、自分が考えた方とは逆のことを選択するようにしました。
数ヶ月後、
その人の人生は劇的に改善し始めたそうです。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
つまり。
間違った選択ばかりする癖、
なんだか勘違いした選択ばかりする癖があるなら、
その地点では、
「自分を信じ、自分の感覚に従って頑張る」
のは間違い、ということです。
どんなにがんばっても、
頑張り方を間違えているわけです。
それではうまくいくはずがありません。
信じるのは心の奥にある叡智であり、
表面的な感覚からくるものではない、ということ。
その叡智からは常にメッセージが来ているはず。
それが「うまくいかない」だったりします。
うまくいかない時は
やり方が間違っているか
考え方が間違っているか
どちらかなのです。
これは、鉄則です。
うまくいかないなら、何かが間違っているのです。
(自分の中にある思い込みを含めて)
でもそれを修正するにも、
選択を間違えてしまうパターンに陥っていたら、
修正ができません。
うまくいかないことばかりだ、
と思うなら、
時には自分の選択(感覚)を疑ってみましょう。
そもそも「うまくいかない選択ばかりしている」
のかもしれないのです。
うまくいくための選択をすることを、自分に許可してあげましょう。
今まで選択していたことは、本当の自分が本当に望んでいたことではなかったかもしれません。
(選択の仕方が間違っていたが故に)